前置詞とは何か
前置詞(preposition)とは、「名詞の働きをするものの前に置いて、空間や時間的な関係などを表す言葉」です。
前置詞の性質と役割については、過去記事をご覧ください。

なぜ前置詞のコアイメージが必要か
日本人の多くは、中学生から英語を勉強し始めます。中には、私立中学の受験や塾などで、早期に英語を学習し始める人がいるかもしれません。しかし、はとんどの塾や中学校では、文の要素が大事なのにさらっと流してしまいます。前置詞に関しても「On =〜の上に」で覚えるんだよ〜とか教えてますね、、中学生では、それで十分で「〜の上に」以外は例外ですとか、こういう意味もありますとか、、その教え方でも問題はできちゃうんです。でも、圧倒的に足りないのです。高校生になると前置詞一つに対して覚える意味が増え、前置のコアイメージを捉えないと記憶に定着しにくくなります。なので、前置詞のコアイメージが必要なのです。
基本的な前置のコアイメージ
in
場所、または時間の「内部」
場所については、「ある限られた範囲の中」を表します。時間については、「ある長さを持った期間」を表します。場所を示す場合、inとatのどちらも用いてもいい場合があります。ただし、atは「一地点」を意味しますので対象物そのものを指し、inは対象物の内部をさします。

at
場所、または時間の「一点」
→「一地点」と「一時点」の0次元空間を表します。
場所については、ある「一点」を目指し遠くからズームレンズでどんどん迫り、最終的にはっきりと見えるイメージです。時間は、連続した時の流れの中にある特定の「一点」を指します。


on
場所、または時間に「接触」
場所については、面への接触は全てonになります。つまり床の上のにある場合はもちろん、壁にかかっている場合(カレンダーなど)や天井についている場合(ライトなど)もonです。表面、側面、裏面、いずれも接触していればonです。時間は,on Sunday「日曜日に」、on New Year’s Eve「大晦日に」のように、時間的に幅がない特定の曜日や日にちを表します。

from/to
from
場所、または時間の「起点」
動作や運動などの「出発点・起点」も表し、「抽象的な起点」も表します。

to
方向・到達点、または結合・付着
for「方向」と異なり、toは「方向」だけでなく、「目的地(=到達点)」を含みます。「結合・付着」は何かにくっついているイメージです。

for
「方向」、または「期間」
forの後に場所を表す名詞が続くと、「方向」を表します。toが「方向・到達点」を表すのと異なり、forは単に「方向」だけで、「到達点」は含みません。時を表す名詞が続くと、「期間」を表します。

of
所属・所有、または分離
「〜の」という「所属・所有」、または「〜から離れて」という「分離」を表します。「所属・所有」はAからBが生じて、BがそのままAの中に存在しているイメージです。「分離は」、BがAから飛び出したイメージです。

until/by/since
until(till)
ある時点まで動作や状態が継続
by
場所、または時間の「接近」
場所については、「〜の間に/そばに」を表し、時間は「〜までに(は)、〜もなる頃には、」という「期間・区切り」を表します。
since
現在完了と用いて「・・・して以来」
with/without
with
同伴、または関係・関連
「〜と一緒に、〜とともに」という「同伴」を表します。または、「〜に対して」という何かとの「関係・関連」を表します。

without
withの否定の意味を表す

within
〜の範囲内に[で]<場所>、「〜以内に」<時>