IPアドレスとは?
IPアドレスは、IPネットワーク上の情報機器を識別するために指定するネットワーク層における識別用の番号である。データリンク層のMACアドレスを物理アドレスということに対応して、論理アドレスとも呼ばれる。
・IPv4 → 32ビット=43億(=4,294,967,296)
現在のIPアドレスのほとんどは、IPv4です。
・IPv6→ 128ビット=340澗(かん)
(=340,282,366,920,938,463,463,374,607,431,768,211,456)
※IPv4の個数(43億)をマッチ棒の太さ(1.8mm)とすると、IPv6の個数は、宇宙の幅(150億光年)に相当します。
→とどのつまり、IPv6の個数は膨大という事です。
IPアドレスの構成(IPv4)

ネットワーク部とホスト部とは??
IPアドレスはネットワーク上の住所になります。現実上の住所では、『〇〇県△△市××町□□丁目**番地』みたいな感じですよね。IPアドレスにも県や市などのような役割のものがあります。それは、ネットワーク部とホスト部です。以下のような役割があるので見ていきましょう。
・ネットワーク部
〇〇県△△市××町みたいな感じです。
どのネットワークを指すかを示しています。
・ホスト部
□□丁目**番地見たいな感じです。
どのコンピュータを指すかを示しています。
・ネットワーク部+ホスト部
どのネットワークに属していてどのコンピュータを指しているかを指名しています。
ネットワーク部とホスト部の内訳
IPアドレスのルールでは、ネットワーク部とホスト部の2つを合わせて32ビットと決まっているだけで、その内訳が決まっていないです。その内訳を表したものがネットマスクにです。
・ネットマスク
IPアドレスと同じ32ビット分のデジタルデータで、ネットワーク部を『1』でホスト部を『0』で埋めて表します。
例えば、IPアドレスが『192.168.1.3』でネットマスクが「255.255.255.0」(2進数表記の場合は、11111111.11111111.11111111.00000000)の場合は、ネットワーク部が24ビットでホスト部が8ビットということになります。
ネットマスクとサブネットマスクの違い
・ネットマスク
クラスによってネットワーク部とホスト部が固定されている
→ネットワーク内で80台のコンピュータを繋ぐとします。ネットマスクが255.255.252.0の場合は、ホスト部が10ビットとなり、そのネットワーク内で使えるIPアドレスが1022(=1024-2)個になります。この場合は、900個以上のIPアドレスが無駄になってしまいます。
・サブネットマスク
ネットマスクでネットワーク部とホスト部を分けた。そのホスト部をさらに分けIPアドレスの無駄を無くそうとしたものです。サブネットマスクはネットマスクを同じと考えても対して問題は無いと個人的には思います。
表示法
2進数で表す
→11011111.00000001.00000001.00000001
8ビット分(1バイト)を区切って10進数に変換して表す
→223.1.1.1
CIDR(サイダー)表記
IPアドレスのネットワーク部のビット長を「/ビット長」で表す方法です。
「192.168.1.0~192.168.1.255」の場合は、ネットワーク部が24ビットで、ホスト部が8ビットなので、「192.168.1.0/24」と記述します。
サブネットマスク表記
サブネットマスクを用いて「/サブネットマスク」で表す方法です。
「192.168.1.0~192.168.1.255」の場合は、ネットワーク部が24ビットで、ホスト部が8ビットなので、サブネットマスクは、「255.255.255.0」になります。「192.168.1.0/255.255.255.0」と記述します。
サブネットマスクとは、ネットワーク部を「1」とホスト部を「0」を用いる事で識別するもの。
→223.1.1.1/22ならネットワーク部が22bitsでホスト部が10bits(=32-22)
IPv4では32ビットを8ビットごとに区切り、それぞれを10進数で表したものを”.”で連結していましたが、IPv6では128ビットを16ビットごとに区切り、それぞれを16進数で表したものを”:“で連結して記述します。
また、記述量を減らすために以下の2つの規則に従った短縮表記が可能となっています。
- 各16ビットセクションの先行する 0 を省略する。例えば、0012 は 12 になる。ただし、16ビットセクションが 0000 のときは 0 とする。
- 0 の16ビットセクションが連続する場合は、連続する2個のコロン(::)で表す。例えば、2001:0db8:0000:0000:0000:ff00:0042:8329 は 2001:db8::ff00:42:8329 と表す。
ただし、:: は1か所にだけ使用できる。
IPアドレスの様々な分類
グローバルIPアドレス(パブリックIPアドレス)
直接インターネットにアクセスするコンピュータに割り当てられる
管理
インターネットを管理する組織やプロバイダーによりIPアドレスが管理して自由に割り振りできない。
プライベートIPアドレス(ローカルIPアドレス)
家庭内や施設内のネットワーク機器で使用する。
直接インターネットにアクセスしないコンピュータに割り当てられる
インターネットに接続する時は、グローバルIPアドレスを持った通信機器を通じて接続する
管理
クラス | プライベートIPアドレスの範囲 |
クラスA | 10.0.0.0 ~ 10.255.255.255 |
クラスB | 172.16.0.0 ~ 172.31.255.255 |
クラスC | 192.168.0.0 ~ 192.168.255.255 |
ループバックアドレス
先頭の1バイトが127で始まるIPアドレスで自分自身を指す。
グローバルIPアドレスとして使用できない。
利用法
プライベートIPアドレスのままではインターネットを利用できない。利用するためには、『プライベートIPアドレス』と『グローバルIPアドレス』を紐付けて通信をする必要がある。
予約されたIPアドレス
ネットワークアドレス
ホスト部のアドレスがすべて「0」
ネットワーク自体を表すアドレス
ブロードキャストアドレス
ホスト部のアドレスが全て「1」
同じネットワークないの全てのホストに一斉送信する時に使われる